2019年のゲーム開発者向けイベント「GDC 2019」でGoogleがゲームプラットフォーム「STADIA」を発表しました。
いやいやこれヤバくない? ゲームの未来を20年くらい先取りしてます。
このSTADIAゲームの常識をひっくり返すレベルですごいものだったので、ゲーム配信者から見たSTADIAの考察を書いてみました。
目次
STADIA(スタディア)
STADIAはゲーム機ではなく、ゲーム配信プラットフォームです。
Googleのデータセンターでゲームを動かし、ユーザーはスマホやPC、タブレット、Chromecastなど好きな端末でゲームをストリーミングでプレイできます。
ゲームのストリーミングプレイで気になるラグや必要回線速度はGoogleのデータセンターの技術でなんとかするようです。流石Google神。
スマホでやっていたゲームを5秒程度でPCに切り替えることもできます。
しかも4K、60fpsにも対応し、将来的には8Kの120fpsにも対応するとのこと。
そして一番の特徴はYOUTUBEで視聴中のゲーム予告映像やプレイ動画から「PLAY ON STADIA」のボタンを押せばインストールなどの待ち時間なく5秒程度で視聴していたゲームをプレイすることができます。
また、セーブデータもGoogleのデータセンターで管理しているため、ゲーム中に難しいシーンでセーブして友人や、配信視聴者などにプレイさせることも可能です。
2019年サービス開始予定とのこと。思ったよりも早いですね。
簡単にまとめると
- Googleのストリーミングゲームサービス
- PC、スマホ、タブレット、Chromecastで使える
- 4K/60fps対応
- YOUTUBE視聴中にPLAYボタンを押して5秒でゲーム開始できる
- ユーザー側ではデータの入出力だけ行う
- ゲームの処理やデータはすべてGoogleデータセンターで管理
- ラグや回線速度の問題はGoogleの技術でクリア
- プレイ中の状況を他人にシェアして遊ばせることができる
STADIAコントローラー
STADIAはゲーム自体がストリーミングで動くのでゲーム機を購入する必要がありません。
ですが、コントローラーは必要なので「STADIAコントローラー」を購入する必要があります。
さまざまなプラットフォームに対応するためにスマホやPCではなくwifiに接続して使用します。
見た目は一般的なコントローラーですがマイクやGoogleアシスタントボタンがついているのが特徴。
値段は現時点では未発表。
ゲーム配信者視点でのSTADIA考察
ここからはSTADIAについて現役ゲーム配信者として思ったことを書きます。
普通のPC1台で高クオリティのゲームがプレイできる
ゲーミングPCが必要な高クオリティのゲームはライトユーザーには手が出しにくいものです。
ゲームをやるためだけにゲーミングPCに20万近く払える人は多くありません。
ですが、STADIAは重たい処理はすべてGoogleのデータセンターで行うためスペックが高くないPCでも処理が重たい高クオリティのゲームをプレイできます。
なんならスマホやタブレットでもプレイできます。
ゲーム機を買う必要もないのでゲームをプレイするためのハードルが一気に下がり、身近なものになるのでプレイヤーが増えることも予想されます。
あのゲームやりたいからハードとゲームを買おう! みたいのが一切なくなります。あのゲームをやりたいならゲームを買うだけ。
ゲーム配信が熱い
ゲーム配信業界がめちゃめちゃ盛り上がると思います。というかすでに僕は盛り上がってます。わくわくが止まらない。
ゲーム機もキャプチャーボードもなくても、いろんなゲームの配信ができるので配信者が増えるでしょう。
さらにゲーム配信中に一緒にプレイしたり、配信者が作ったステージなどを遊んだりできるので一緒にプレイしている感が強くなり、配信者と視聴者の距離が近づきます。
視聴者参加型配信はますます盛り上がるでしょうし、配信者が苦戦した難しいシーンを同じ条件でプレイできるだけでも視聴者としてはうれしいです。
視聴者参加型の配信は特に人気が上がると思います。
人気のある配信者にはスポンサーがつくこともありますし、プロゲーマーという職業がメジャーになるかもしれません。
チーターが減る
ゲーマーの天敵であるチーターが減ります。
なぜならSTADIAはゲームデータの一切をGoogleのデータセンターで管理し、ユーザー側には入出力することしかできないのです。
つまりチートをするにもデータが手の届かないところにある。Googleに侵入でもしないとチートすることができません。
これにはゲーマーも大歓喜ですね。真面目にゲームしてる人にとってチーターほど萎えるものはありませんから…
ラグは大丈夫?
Googleは大丈夫と言っていますがゲーマーとしてはやはりラグが心配です。
格ゲーやFPSは0.1秒の遅れが負けに繋がることもあります。
ストリーミングサービスでコントローラーもwifi接続なので入力遅延や表示遅延がどうしても心配ですね。
ユーザーの回線速度にも依存するはずなので無線のスマホと有線のPCでどれくらい差が出るのか、マッチングは分けられるのか、など心配事は多いです。
最低限必要な回線速度などの情報が待たれますね。
ゲーム配信するならYOUTUBE一択になりそう
STADIAはGoogleのサービスなので、同じくGoogleのサービスであるYOUTUBEとの連携が強いです。
YOUTUBEでゲーム配信中に視聴者に購入してもらったり、難しい部分を一緒にプレイしたりと配信者への配慮が見えます。
それらの機能がTwitchやニコニコ動画、OPENRECなどの動画配信サービスで利用できなかった場合、ゲーム配信者は一気にYOUTUBEに流れることになるでしょう。
これで配信中に購入された場合、購入金額の数%が配信者にバックされるようならほかの動画サービスは一気に廃れるでしょうね。
日本の対応が未定
一番の問題なのですが、今回発表されたサービス開始時の対応地域は米国、カナダ、英国、欧州のみとのこと。
日本は残念ながら対応なし。
というかアジアの対応が今のところないみたいです。
日本は権利関係などで洋ゲーが発売されなかったりしますがSTADIAは少し遅れても対応してほしい…!
ゲーム配信者から見たSTADIAのまとめ
深夜にSTADIAのニュースを見つけて興奮のままに書き上げました。
ゲーム配信者としてSTADIAは飛び上がるほど驚きのニュースでしたね。
これが日本でサービス開始したら任天堂やSONYも次世代以降のハードがきつくなるかもしれませんね。
スマホでプレイできるのでスマホゲーム市場にも影響するでしょう。
日本未対応なのが残念ですが、ゲーム業界に激震を起こしたSTADIA
次の情報発表は夏頃とのことなので続報を期待しましょう。
サービス開始予定は2019年です。