YOUTUBEなどでゲーム実況をするなら必要になるのがキャプチャーボード。
しかしゲーム実況をしたことがない人が自分に合ったキャプチャーボードを選ぶのは難しいですよね。
そもそも「キャプチャーボードが必要って言われたけどキャプチャーボードってなに?」っていう人もいると思います。
そんな人にもわかりやすくキャプチャーボードの選び方からおすすめのキャプチャーボードの紹介まで現役ゲーム実況Youtuberの僕がご紹介します。
目次
キャプチャーボードとは
キャプチャーボードは家庭用ゲーム機の画面をパソコンに映すために必要な機器です。
ゲーム機本体にはゲーム画面を配信したり録画する機能がないので、パソコンにゲーム画面を映してパソコンの画面を配信したり録画しています。
キャプチャーボードと接続できるのは以下のゲーム機です。
- Switch、WiiU、Wii、GC、N64、SFC
- PS4、PS3、PS2、PS1、PS Vita、PSP(2000以降)
- iPone、iPad、iPod touch、Andoroid
※ 3DSやPS Vita、ゲームボーイなどの携帯ゲーム機はキャプチャーボードと接続できないため、本体を改造する必要があります。
基本的に据え置き型ゲーム機ならキャプチャーボードと接続できます。
ただし、HMDI接続以外の接続(黄・白・赤のAVケーブルなど)の場合、別途変換ケーブルを購入する必要がある場合があります。
キャプチャーボードの選び方
内蔵型と外付け型の違い
キャプチャーボードには大きく分けて内蔵型と外付け型の2種類が存在します。
内蔵型の特徴
- 拡張性のあるデスクトップPCでしか使用できない(ノートPCでは使用不可)
- PC内部に取り付けるため外付け型に比べて見た目がすっきりする
- 取り付けにパソコンの知識が必要
- キャプチャーボードに異常があるとPC本体に影響が出ることがある
外付け型の特徴
- デスクトップPCでもノートPCでも使用できる
- PCにUSBで繋げるため、ケーブルの配線を考える必要がある
- USB接続型でPC初心者でも簡単に使えるものが多い
初心者は外付け型がおすすめ
基本的には外付け型を買っておけば間違いないでしょう。
内蔵型の場合、趣味で自作PCを作っているような人でなければ取り付けが難しいです。
外付け型なら種類も豊富で、USB接続なので取り付けも簡単に終わるため初心者でも簡単です。
ソフトウェアエンコードとハードウェアエンコード
ソフトウェアエンコード
ソフトウェアエンコードは録画や配信時のエンコード(圧縮・変換)をパソコン側で行います。
キャプチャーボード側では処理を行っていないので低遅延でPCにゲーム画面を表示できます。
PC側で処理を行っているため好きな動画配信ソフトを使うことができます。
しかし、動画の画質はパソコンのスペックに依存するため、スペックの低いパソコンでは快適に動作しないこともあります。
ハードウェアエンコード
ハードウェアエンコードは録画や配信時のエンコード(圧縮・変換)をキャプチャーボードで行ってからパソコンに送ります。
キャプチャーボード側で処理を行ってからPCにゲーム画面を表示するため、はっきりとした遅延が発生します。
そのため、生配信だとゲーム音とマイク音が少しずれて聴こえてしまうことがあるので生配信には向きません。
また、メーカー純正の動画配信ソフトしか使えません。
スペックが低いノートPCなどでも動作します。
自分の環境に合わせたエンコード方式を選ぼう
PCに詳しくない人には難しい話だったかもしれませんが、簡単に説明すると
・PCスペックに自信アリ&生配信もしたい → ソフトウェアエンコード
・PCスペックに自信がない&生配信はしない → ハードウェアエンコード
のキャプチャーボードを選べばいいでしょう。
ただし低スペックPCの場合、ハードウェアエンコードで録画しても動画編集などの作業が重くて快適に行えない場合もあるので注意が必要です。
ゲーム実況で生きていきたい! くらいの思いがある人は、スペックの高いゲーミングPCを用意したほうがいいでしょう。
パススルー機能が搭載されていること
パススルー機能とはゲーム画面をPCに出力するのとは別にモニターにも出力する機能です。
モニターに出力した映像は遅延がないので、ハードウェアエンコードで録画や配信をしている場合でも映像の遅延を気にする必要がありません。
ソフトウェアエンコードの場合でもFPSやTPS、格ゲーなどを実況するならパススルー機能搭載のキャプチャーボードを購入しましょう。
パススルー機能は最近のキャプチャーボードにはほとんど搭載されています。
配信したいゲーム機に対応しているか
キャプチャーボードによっては自分が配信したいゲームに対応していないものもあります。
SwichやPS4ならHDMI対応のキャプチャーボード。
ゲームキューブやN64ならコンボジット端子に対応したキャプチャーボード。
PS3にはHDCPというコピーガードがかかっており、普通にキャプチャーボードに接続しても映像が映らないため、コンポーネント端子があるキャプチャーボードを選ぶ必要があります。
自分が配信したいゲーム機、今後配信するかもしれないゲーム機に対応したキャプチャーボードを選びましょう。
おすすめのキャプチャーボードランキング
1位 AVerMedia GC550
価格 | 約22,000円 |
---|---|
内蔵/外付 | 外付け型 |
対応ゲーム機 | HDMI接続ができるもの(スイッチ、PS4など) PS3、PS2、Wii、PSP |
エンコード方法 | ソフトウェアエンコード |
パススルー機能 | 有り |
USB規格 | USB 3.0 |
有名配信者の多くが使っている名機AVerMediaのGC550
ソフトウェアエンコードでパススルー機能搭載、フルHDの1920×1080p/60fpsの高画質での録画をすることができます。
対応ゲーム機も幅広く、HDMI端子、コンポーネント端子に対応しているので最新ゲーム機から少し前のゲーム機まで幅広い機種を実況することができます。
専用キャプチャーソフトが付属しているので、フリーソフトのダウンロードが必要ないのも初心者に優しいです(OBSなどのフリーソフトを使用することも可能)
また、録画中の動画を過去に巻き戻し、見返してカット編集することができるライブ編集機能も搭載しています。
これを買っておけば初心者から上級者まで満足できるキャプチャーボードです。
上位機種にAVerMedia GC550 Plusがあり、パススルー機能を使った際にモニターに4K画質で出力できる機能が追加されています。
モニター遅延が0.07秒に短縮されているのでモニターが1枚しかなく、パススルー機能を使わない場合は低遅延のGC550 PLUSを選ぶ理由になります。
さらに「CyberLink PowerDirector 15 for AVerMedia」という動画編集ソフトが付属します。
バージョンは古いですが、有料ソフトが付属するのはお得ですね。
ただしコンポーネント端子が削除されているためPS2やWii、PSPなどには使用できないので注意しましょう。
2位 I-O DATA GV-USB3/HD
価格 | 約15,000円 |
---|---|
内蔵/外付 | 外付け型 |
対応ゲーム機 | HDMI接続ができるもの スイッチ、PS4 |
エンコード方法 | ソフトウェアエンコード |
パススルー機能 | 有り |
USB規格 | USB 3.0 |
コスパが最も高いキャプチャーボードならI-O DATAのGV-USB3/HDです。
価格が15,000円程度と安く、PowerDirector 14という普通に買うと1万円以上する動画編集ソフトが付属しています。
専用のキャプチャーソフトも付属していますが、動作が重いためOBSなどのフリーソフトを利用したほうが快適です。
パススルー機能も搭載しており、画質もフルHDの1920×1080p/60fpsの高画質で録画できます。
ただし、HDMI接続のみでスイッチやPS4には問題なく使用できますが、HDMI接続ができないWiiなどのレトロゲーム機とは接続できません。
PS4、スイッチの実況しかする予定がない場合はGV-USB3/HDを購入するのが最もコスパが高いでしょう。
3位 AVerMedia AVT-C878
価格 | 約19,000円 |
---|---|
内蔵/外付 | 外付け型 |
対応ゲーム機 | HDMI接続ができるもの スイッチ、PS4 |
エンコード方法 | ハードウェアエンコード |
パススルー機能 | 有り |
USB規格 | USB 2.0 |
自分のPCスペックに自信がないという人におすすめなのがAVerMedia AVT-C878です。
ハードウェアエンコードのため、PCスペックが低くても高画質の録画が可能です。
また、 Windows/Mac 両方に対応しています。
最高画質もフルHDの1920×1080p/60fpsの高画質で、パススルー機能も搭載しています。
対応ゲーム機はHDMI接続できるPS4、スイッチなどで、Wiiなどのレトロゲームには対応していません。
また、こちらの機種もGC550と同様に専用キャプチャーソフトが付属しています。
一番の特徴はPCがなくてもこれ一台でゲーム画面の録画ができることです。
また、USB 2.0に対応しているので少し古いPCでも接続できます。
PCスペックに自信がない人、キャプチャーボード単体で録画したい人にはAVT-C878がおすすめです。
上位モデルに AVerMedia AVT-C878 PLUS が存在し、パススルー機能を使った際にモニターに4K画質で出力できる機能が追加されています。
さらに「CyberLink PowerDirector 15 for AVerMedia」という動画編集ソフトが付属します。
バージョンは古いですが、有料ソフトが付属するのはかなりお得です。
その他の機能は変わらず、USB2.0およびMacOS対応、本体録画機能など性能はほぼ変わりません。
多少の価格差を気にしないのであれば動画編集ソフトも付属する AVerMedia AVT-C878 PLUS を買うのがおすすめです。
4位 AVerMedia Live Gamer 4K GC573
価格 | 約36,000円 |
---|---|
内蔵/外付 | 内蔵型 |
対応ゲーム機 | HDMI接続ができるもの スイッチ、PS4 |
エンコード方法 | ソフトウェアエンコード |
パススルー機能 | 有り |
USB規格 | 内蔵型のため規格不要 |
スペックだけなら最強のキャプチャーボードGC573
最高画質は4K/HDR/60fpsというとんでもない性能です。
PS4 Proなど4Kに対応しているゲームを録画する場合でも画質を落とさずに録画することができます。
また、画質を1920×1080pまで落とせば240fpsでの録画が可能というまさに最強のキャプチャーボード。
表示遅延は0.06秒と少ないですが、4K画質にすると0.08秒になります。
ただしグラボやCPUなどPCにもそれなりのスペックが必要なので要求スペックを満たしているかしっかり確認しましょう。
もちろん動画編集ソフトの「PowerDirector 15 for AVerMedia(4K動画編集対応)」と専用キャプチャーソフト「RECentral」も付属します。
今後新しいゲームハードが出てもGC573の画質なら買い替えの心配もありません。
予算に余裕があり、今後長くゲーム動画を撮っていくならGC573を買うのが間違いないでしょう。
5位 AVerMedia Live Gamer HD 2 C988
価格 | 約24,000円 |
---|---|
内蔵/外付 | 内蔵型 |
対応ゲーム機 | HDMI接続ができるもの スイッチ、PS4 |
エンコード方法 | ソフトウェアエンコード |
パススルー機能 | 有り |
USB規格 | 内蔵型のため規格不要 |
PCへの知識がある程度あり、デスクトップPCを持っているならAVerMediaのC988を買いましょう。
内蔵型のため、取り付けに多少の知識が必要ですがUSB接続が不要なので配線がすっきりします。
GC573に比べればスペックは多少劣りますが、表示遅延が0.06秒と少なく、解像度もフルHDの1920×1080p/60fpsの高画質です。
1位のGC550と同様の専用キャプチャーソフトが付属しているので配信初心者でも簡単に配信を始めることができます。
また、対応しているキャプチャーソフトが多いのでキャプチャーボードの買い替えを検討している人でも安心です。
接続すると自動でドライバがインストールされるので設定が簡単です。
内蔵型を検討しているならC988は間違いなくおすすめです。
6位 Elgato Gaming HD60 S
価格 | 約20,000円 |
---|---|
内蔵/外付 | 外付け型 |
対応ゲーム機 | HDMI接続ができるもの スイッチ、PS4 |
エンコード方法 | ソフトウェアエンコード |
パススルー機能 | 有り |
USB規格 | USB 3.0 |
Mac bookを使用している人はElgato Gaming HD60 S がおすすめです。
このキャプチャーボードは Windows/Mac 両方に対応しています。
もちろん解像度はフルHDの1920×1080p/60fps、パススルーにも対応しています。
Mac に対応しているキャプチャーボードはかなり少ないですが、HD60 S は海外メーカーながら評判が高く、性能も十分です。
また、付属しているキャプチャーソフトも非常に優秀で、声を別撮りしたり巻き戻して録画する機能や簡単なカット編集まで行えます。
Macユーザーや、今後Macに変える可能性がある人はElgato Gaming HD60 Sがおすすめですね。
なおMacとの接続にはUSB-TypeC変換アダプタが別途必要になるので注意しましょう。
7位 SKNET MonsterX U3.0R SK-MVXU3R
価格 | 約16,000円 |
---|---|
内蔵/外付 | 外付け型 |
対応ゲーム機 | HDMI接続ができるもの スイッチ、PS4 |
エンコード方法 | ソフトウェアエンコード |
パススルー機能 | 有り |
USB規格 | USB 3.0 |
昔から人気が高く、使用者も多いMonsterX U3.0R SK-MVXU3R
一番の特徴は使用者の多さですね。2013年に発売し、今でも使用している人が多いので困ったときに調べれば同様の不具合の対策が見つかります。
始めてキャプチャーボードを買う人や、PC周りに詳しくない人にはありがたいですね。
ソフトウェアエンコードのため遅延も少なく、画質もフルHDの1920×1080p/60fpsの高画質、もちろんパススルー機能もあるので基本性能も十分です。
ただし付属のキャプチャーソフトの性能はイマイチなのでOBSなどのフリーのキャプチャーソフトをインストールして使いましょう。
8位 Elgato Game Capture HD60 Pro
価格 | 約26,000円 |
---|---|
内蔵/外付 | 内蔵型 |
対応ゲーム機 | HDMI接続ができるもの スイッチ、PS4 |
エンコード方法 | ハードウェアエンコード |
パススルー機能 | 有り |
USB規格 | 内蔵型のため規格不要 |
5位で紹介したElgato Gaming HD60 S の上位機種。
基本的な性能や付属しているキャプチャーソフトは変わりません。
内蔵型でハードウェアエンコードのため、CPUの使用率が低く動作が軽いのが特徴。
ただし内蔵型のためMacで使用できないので注意しましょう。
値段はあまり変わらず、HD60 Sより性能が高いのでWindowsでデスクトップPCを使用しているならおすすめの商品です。
番外編 I-O DATA GV-USB2
価格 | 約3,000円 |
---|---|
内蔵/外付 | 外付け型 |
対応ゲーム機 | コンボジット端子対応機種 GC、N64、SFC、PS3、PS2、PS、PSP、WiiU、Wiiなど |
エンコード方法 | ソフトウェアエンコード |
パススルー機能 | 有り |
USB規格 | USB2.0 |
コンボジット端子(赤・黄・白の端子)対応のキャプチャーボード。
キャプチャーボードというより、変換ケーブルに近いですね。
HDMI接続でないため、画質はHDではなくSD画質のため高くはありません。
また、パススルー機能も標準搭載ではなく、コンボジット端子の分配AVケーブルを別途購入する必要があります。
一方でレトロゲームのほとんどに対応しており、価格も非常に安いため入門用としておすすめです。
スイッチやPS4を配信する予定がなく、画質にもこだわりがないという人、レトロゲームの配信をしたい人はGV-USB2を買うといいでしょう。
ゲーム配信・実況におすすめのキャプチャーボードランキングまとめ
ゲーム実況の一番のハードルがキャプチャーボード選びです。
自分のやりたいゲーム機の種類、PCスペック、予算を見極めて最適なキャプチャーボードを選びましょう。
予算があるならランキング1位で紹介したGC550を買っておけば間違いありません。